ご本尊の毘沙門天。毘沙門天の使いは百足。百足はお足がつく、から転じてお金がたまると縁起を担ぎ、商売の神様として崇められています。
前回から更新が空いてしまいましたね・・(汗)。
気が付けば1月が終わり今日は節分です。豆まきや恵方巻で厄払いをされましたでしょうか。
佐渡には、多分日本で一番早くに豆まきを行う場所があります。
開始時間は3日の0時。なんと真夜中です。
金井 泉地区の奥、大佐渡山地の麓 平清水にある毘沙門堂では、3日に日付がかわるとすぐに節分を開始します。
当日のスケジュールはこんな感じ。夕刻より宵宮まつりが始まり、子供向けに豆まきを行います。
私は百万遍御真言から見学することにしました。
夜10時過ぎ、毘沙門堂に到着。辺りは真っ暗闇です。石階段にともされている灯りを頼りに進みます。
後ろから人の声が聞こえ、ほっと一安心。
ちなみに日中の景色はこんな感じ。結構長い階段です。
商売の神様として、集落のみならず広く信奉を集めている毘沙門堂。かつては島外からやってきた露天商が軒を連ね、参道もとても賑やかだったそうです。
参道入り口には、「百足杉」という御神木もあります。
石階段を上り境内に到着すると、婦人会のみなさんによる甘酒のサービス。風が穏やかとはいえ底冷えのする夜、甘く温かい甘酒が身も心も優しく温めてくれます。
祭りの日限定の縁起物「毘沙門飴」の販売も。小麦と水あめの素朴な味で、以前は家庭でも作っていましたが、今では島内で1軒しか作っていないとのこと。御利益を祈願してほおばります。
お堂に入ると、百万遍の真っ最中。「オン ベイシラ マンダヤ ソワカ」とご真言を唱えながら、大きな数珠をぐるぐると回します。
入り口には木彫りの毘沙門天と百足。毘沙門天の化身ともいわれる百足。百足は決して後退しないので、戦の神としても有名ですね。
水場に恵まれた佐渡には、本物の大きな百足がたくさんいます。日常ではできればあまり出会いたくないですね…。
11時を回り、百万遍は終了。参拝客もぐんと増えてきました。
総代さんや管轄の多門寺の住職さんが、毘沙門堂や祭りの歴史についてお話をいただきました。
その後、ご本尊の毘沙門天御開帳と護摩供が始まりました。
まもなく0時、いよいよカウントダウン。お堂の中は大勢の参拝客であふれています。
日付が変わった瞬間、豆まきスタート!
ここは毘沙門堂。鬼は入って来ません。
「福はぁうち!福はぁうち!」と福だけを呼び込みます。
参拝客は、撒かれる落花生やお菓子を必死で受け取ります。
(すみません!技術のなさゆえボケボケの写真です..)
時間にして20分弱と短い間でしたが、熱狂の豆まきは無事終了。豆まき役も参拝客もみんな笑顔。今年一年の幅をたくさんいただいて、家路に
毘沙門堂は、清水が沸きそばには川が流れる、水が豊富な地に建てられています。これは、百足が好む湿気の多い場所でもあります。
お堂下の広場には水車が回り、潤いの水音が心を癒してくれます。
自然に囲まれた平清水、春の息吹を感じたら、のんびりと散策してみようと思います。
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