佐渡島は地図上で見るとあまり実感がわきませんが、面積は約855km2、東京23区の1.5倍の大きさがあり日本海側最大の島です。 形はアルファベットの「S」や「Z」に似ていて、北に1,000m級の山が連なる大佐渡、南に比較的穏やかな小佐渡の山地があり、その中央に国中平野と呼ばれる穀倉地帯があります。
佐渡沖で寒流と暖流が交差している影響で、新潟本土に比べ夏は涼しく冬は暖かいといわれ積雪も山間部を除き少なめです。 植物境界線の北緯38度に位置する佐渡は、約1700種の南北両系の植物が自生し植物学的にも面白い島です。例えば普通は2000m級に咲く植物が佐渡では1000m程度の場所で群生していたり、南部ではビワやブナなど温帯の植物、北部ではアカマツやカシといった寒帯の植物といった多様性な生態系を保っています。また南北それぞれを代表する果物、リンゴとみかんも佐渡で栽培することができます。
島を取り囲む約280kmと長い海岸線も見所がたくさんあります。太古の昔から隆起を繰り返し、険しい岩場、なだらかな砂浜など日本の海岸地形全てが揃いました。地質学面でも貴重であり日本ジオパークに認定されています。 そういったことから佐渡は「日本の縮図」とも呼ばれています。
まるごと自然の島 佐渡は四季ごとに「色」の変化を楽しめるのも魅力です。 長い冬から目が覚めた頃に福寿草や雪割草が顔を出し、梅や桜そして山野草が咲き始め春満開を迎えます。
新緑の森も日に日に色濃くなり、大野亀のカンゾウが台地を黄色に染める頃初夏の訪れを感じます。 成長した稲が緑のじゅうたんと化し、日本海がくっきり青色に輝きだすと夏本番。
やがて国中平野が黄金色に輝き、稲刈りの終わった田にトキが舞い降ります。 秋の夕陽に透ける朱鷺色の翼は美しく息を飲むほど。
紅葉の葉が落ち始める頃、大陸から冷たい風がやってきます。 真冬の海岸にふわふわ漂う波の花は幻想的な光景です。
人々は島の自然に寄り添いながら、それぞれの季節に楽しみを見出して暮らしています。
人口6万弱(2016年現在)の佐渡には大小合わせて約700の集落があります。
中には「願(ねがい)」や「達者(たっしゃ)」といった縁起が良い名、「鮑(あわび)」「米郷(よなごう)」といった美味しそうなもの、難解でなかなか読めない変わった名もあります。
他県から集団で移住してきた人々が故郷を偲んでつけたり、その地域の特徴をそのまま名にしたりと由来も様々です。
集落の名称は道路に看板表示されているので、ドライブ中にぜひチェックしてみてください。
【答え】
・東強清水……ごうらしみず
・背合……せなごう
・木流……こながせ