佐渡の芸能

芸能が宿る島

日本各地の文化風習を受け入れてきた佐渡。
そのなかから芸能が生まれ、年月をかけて育まれてきました。
佐渡の芸能といえば「能楽」「鬼太鼓」が有名ですが、他にも多様なものが島内各地にあり、それぞれ大切にされています。

春と秋の祭り時期には島のそこかしこで大きな幟が上り太鼓の音が聞こえてきます。
集落に生まれた子供たちは幼少から祭りに親しみ、やがて親や周囲から踊りを学び、そしてまた子へ受け継いでいきます。
島外に出ていても祭りには里帰りをするという人も多く、芸能が集落の強い絆につながっているのです。

どんな小さな祭りでも自慢の祭り。各々が「おれんとこの祭りが一番だっちゃ」と胸をはります。
その辺り佐渡が芸能の島と呼ばれる由縁ですね。

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「能」「狂言」

日本の能舞台の1/3が佐渡にあるというと驚かれる方もいらっしゃるでしょう。
最盛期は200以上の能舞台があったといわれ、今でも30以上の能舞台が残っています。
佐渡に能文化を根付かせたのは、室町時代に流刑され「金島書」でも知られる能の大成者 世阿弥との縁や、江戸時代の初代佐渡奉行で能楽師出身の大久保長安の存在が大きいといわれています。

毎年4月から10月にかけて 島民によって演じられる薪能の素朴さと力強さは、島内外の観客を魅了し続けています。
佐渡には狂言の文化も残っています。
江戸時代に大蔵流、和泉流とともに三派に数えられた鷺流狂言。 しかし明治時代に入り衰退し、今では山口市と佐賀県千代田町、そして佐渡にしか残されていません。
佐渡でも一度途絶えましたが、昭和50年代に真野地区で鷺流の伝承者が見つかり復活しました。

現在は県の指定文化財に指定され、佐渡鷺流狂言研究会により保存と普及、後継者の育成が行われています。
鷺流狂言は4月の總社神社例祭の前夜祭ほかで見ることができます。

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「鬼太鼓」

集落の厄を払い、商売繁盛、五穀豊穣、家内安全を祈って神社に奉納される鬼太鼓。
佐渡伝統芸能の顔であり、120以上の鬼太鼓保存会があるといわれています。
鬼太鼓は大きく分けて「豆まき流」「一足流」「前浜流」「花笠流」「潟上流」の5つですが、同じ系統でも鬼の踊りや太鼓のたたき方が微妙に異なり、一つとして同じものがありません。

また笛を取り入れたり、女性も参加している団体もあります。
鬼太鼓の多くは雄と雌が対になっています。雄と雌では踊りの内容や鬼面も異なります。 踊りはそれぞれに意味合いがあり、鬼は手の返し方 足の出し方ひとつひとつ注意を払っています。

鬼太鼓は各集落の祭りのほか、毎年5月に開催される「鬼太鼓どっとこむ」など各イベントで披露されることが多いので、滞在中に見ることができるかも。
イベントによっては可愛らしい子供鬼太鼓を見ることもできます。

佐渡民謡に歌舞伎、人形芝居・・・ 多彩すぎる芸能の数々

佐渡は年中どこかしらで祭りやイベントを行っていて追いかけるだけでひと苦労。
芸能の種類も本当に多いです。

片野尾という集落では2年に1度「片野尾歌舞伎」を開催しています。
役者はもちろん、衣装やかつら、舞台装置、大小道具など全てを住民たちの作。
義太夫や三味線も入ったかなり本格的な仕上がりです。

人形芝居は「説教人形」「のろま人形」「文弥人形」と3種あり、国の重要無形民俗文化財に指定されています。
祭りに奉納される舞も「花笠踊り」や「大獅子舞」「小獅子舞」、お祝いに花を添える「春駒(はりこま)」ちょっと大人な「つぶろさし」、「流鏑馬」も「山車」も「おいらん道中」もあります。挙げだしたらキリがありません。 民謡も「佐渡おけさ」と「両津甚句」「相川音頭」の佐渡三大民謡をはじめ、各地に伝わる唄があります。

民謡流しを行うイベントも多く、最近では相川の「宵の舞」が観光客の方にも人気です。
子供たちは幼少の頃から佐渡おけさを習い、運動会などの学校行事でも参加者みんなで踊ります。

まさに芸能博覧会な島です。

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